会長が亡くなり、社葬に参列

社会人になって初めて参列した葬儀は、当時勤めていた会社の会長の社葬です。子供の頃、大阪で通夜や葬式参に参列したことはありましたが、社会人になって初めてだったので戸惑いました。社葬に参列する社員というのは、遺族ではないのに弔問客をお迎えする立場で、お葬式に出たというよりは、仕事をした、という感じが強かったです。
社長の父親でもあり、創業者である会長がそろそろ危ないかもしれない、というのは社内では噂になっていましたが、実際に亡くなると、社葬の段取りに追われ、仕事どころではなくなってしまいました。私が所属していた部署は、お通夜にも参列することになり、残業代が出るわけでもないのに、遅くまでお付き合いすることとなりました。
何よりも困ったのは、私もそうでしたが、若い女子社員のほとんどが、礼服を持っていなかったこと。定時に帰宅してデパートに立ち寄り、当時はまだクレジットカードを持っていなかったので、即日発行してもらった仮カードで購入しました。
社葬では平社員は整列して弔問客に頭を下げる役割を与えられ、そんな中で、社長ご一家の周囲だけ、ごく普通のお葬式のような雰囲気で悲しみが漂っているのを感じました。